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コーヒー戦争 今度は缶コーヒーめぐり第2ラウンド

■コーヒー戦争 缶めぐり第二ラウンド

日本コカ・コーラがセブンPB商品発売

  コンビニエンスストア大手に一気に広がったいれたてコーヒーの販売を引き金に、繰り広げられる「コーヒー戦争」が、「第二幕」に突入した。

コンビニによる攻勢の煽りで苦戦する缶コーヒー市場をめぐっては、事業撤退が相次ぐ。日本たばこ産業(JT)が今年9月末をめどに、缶コーヒー「ルーツ」を含む清涼飲料事業から撤退し、ネスレ日本も缶コーヒー事業を3月に打ち切った。

 

頭打ちの缶コーヒーに危機感

日本コカのジョージアと言えば、缶コーヒー市場で長くトップシェアを誇る看板商品。しかし近年、スターバックスなどのカフェ人気や競合メーカーの攻勢を受け、シェア・数量ともに落としている。

 

缶コーヒーのジョージアは、2003年に1億4030万ケース(1ケース約30本換算)出荷され、シェア約4割を誇ったが、13年には1億0470万ケースまで落ち込み、シェアも約3割まで縮小している


■コーヒー戦争、苦肉のPB コカ・コーラとセブン組む

 日本コカ・コーラグループは3日、セブン&アイ・ホールディングスと共同企画した缶コーヒーを21日に発売すると発表した。新製品には主力ブランド「ジョージア」のロゴと、セブン&アイのプライベートブランド(PB=自主企画)「セブンプレミアム」のロゴが同居する。「PB商品はつくらない」としてきた日本コカに何が起きたのか。


コカ・コーラはセブンと共同で企画した「ジョージア」の発売を発表した

 セブンイレブン、イトーヨーカドーなどセブン&アイグループの約1万8千店だけで販売する。「ジョージア プライベートリザーブ」ブランドでブレンド、微糖(各185グラム、店頭想定100円)、ブラック(290ミリリットル、同118円)をそろえた。長期熟成させた豆を使い深いコクのある味わいにした。緑茶飲料の共同企画商品「一(はじめ)緑茶」も発売する。

 日本コカが小売り向けに専用商品を供給する例はあったが、小売り側のブランドを付けた商品を売り出すのは初めてだ。日本コカは新製品について「PBでなく、あくまで共同企画の『ジョージア』だ」と説明する。

 だが、昨夏に期間限定でセブンイレブン専用に供給したレモン風味のコカ・コーラはおなじみの「コカ・コーラ」のロゴがあるだけだった。清涼飲料の巨人が今回、セブンとの連携で一歩踏み込んだのは明らかだ。


 背中を押したのは厳しい「コーヒー戦争」だ。
2014年の缶コーヒー市場は3億4300万ケースで減少傾向が続く。一方、いれたてのコーヒーを提供するコンビニコーヒー市場は急拡大。コンビニ大手5社の販売計画では14年度は計13億杯と前年度の倍に達する勢いだ。

 セブン&アイは缶コーヒーの専用商品ではサントリー食品インターナショナルと組み、昨年1月から「ボス」ブランドの共同企画品を展開してきた。
飲料総研(東京・新宿)の調べでは、トップブランドの「ジョージア」の出荷数量が昨年2%減ったのに対し、2位の「ボス」は6%増えた。

 飲料メーカーにとって、コンビニの限られた商品陳列棚にどれだけ自社製品を置けるかは最大の関心事。
強大な販売力を持つセブンの棚ならなおさらだ。「PBはつくらない」という自負には両社のロゴを併存させることで折り合いをつけ、名より実をとった形だ。

 日本コカの和佐副社長は「香りや飲み方など消費者のコーヒーに対する嗜好が多様化するなか、(セブン&アイとの共同企画で)独自ブランドを売り出すことが売り上げ強化につながる」と話す。

 セブン&アイは今回、サントリーから日本コカにくら替えすることになる。「缶コーヒーのトップメーカーと組みたかった。コカ・コーラグループならサントリーではつくれない商品ができる」。3日、都内で開いた日本コカと共同の商品発表会でセブン―イレブン・ジャパンの鎌田靖取締役は、独自商品の強化に笑顔を見せた。

 セブン&アイは業界大手と組んで魅力のある商品を開発し、競争力を高める戦略をとっている。カップ麺では日清食品、ビールはアサヒビール、スナック菓子ならカルビーだ。日用品でも、花王がセブン&アイ専用商品として柔軟剤を発売するなどの動きが広がる。棚を取るのはどこか。


■2月6日に東京都江東区・地下鉄清澄白河駅から徒歩7分ほどの場所にオープンしたブルーボトルコーヒー。創業者でCEOを務めるジェームス・フリーマン氏は寒空の下、列を成して開店を待つ客に目を細めた。

  ブルーボトルコーヒーは米サンフランシスコ近郊のオークランドで2002年に誕生。コーヒー豆や焙煎方法にこだわり、バリスタが1杯ずつ丁寧に入れる「サードウェーブコーヒー」の代表格だ。

  今後は3月に東京都港区青山に出店、キオスクタイプの小型店舗も渋谷区代官山にオープン予定だが「出店数の目標は持っていない。まずはこの清澄白河で成功することが先決」(フリーマン氏)という。

  コーヒービジネスには12年夏ごろからコンビニエンスストアが相次いで参入。レジカウンターで1杯100円のコーヒーが飲めるのは当たり前になった。“コーヒー戦争”は激しさを増すばかりだ。

  最近では、アパレル企業が参戦。トリニティアーツが展開するブランド「niko and...」の東京・原宿旗艦店のように、店舗の一角にコーヒーカウンターを設置する動きも見られる。また数多くのセレクトショップを展開するベイクルーズも米ニューヨーク発の「ゴリラコーヒー」日本1号店を昨年12月に渋谷にオープンした。
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● コーヒーはもうかる商材

  なぜアパレル企業までもがコーヒーをやりたがるのか。

  アパレル業界の昨今のトレンドは「ライフスタイルの提案」。洋服だけではなく家具や雑貨も一緒に販売するというもので、従来よりも広い店舗で展開していた。

  ところが「消費は弱い」(アパレル業界関係者)というように、アベノミクスの恩恵は洋服や家具などの消費にまで及んでいない。その結果、多くの店舗で「坪効率の悪化が進んでしまった」(同)。本業が苦戦する中、目を付けた商材がコーヒーだった。

  アパレル企業のコンサルティングをするディマンドワークスの齊藤孝浩代表は、「コーヒーはライフスタイルの提案ができて、洋服より単価が安く顧客が手に取りやすい。その上、レストラン運営ほど高度なノウハウを必要とせず、大規模投資も要らない」と分析する。何よりも「コーヒーは原価も安くてもうかる商材の代表例で、アパレル企業が参入するのもうなずける」(大手外食チェーン幹部)。効率と利益率の折り合いをつける“救世主”として注目されているのだ。

  アパレル業界は円安による仕入れコストの増加や人件費、電気代などの上昇、消費の弱さという、いわば“四重苦”状態。コーヒー戦争“過熱”の深層には、アパレル業界の苦境がありそうだ。


■2013年の夏、各社が次々と売り出し話題を呼んだコンビニコーヒー。猛暑も相まって、淹れたてのアイスコーヒーを100~180円ほどの安価で味わえると、サラリーマンやOL層を中心に人気に火がついた。なかにはアイスコーヒー用の“カップ氷”が品薄になった店舗もあった。

  特にセブン-イレブンの『セブンカフェ』は、1店舗あたりの1日の販売想定60杯を大幅に超え、2013年度の累計販売数も4億5000万杯に迫る勢い。既存のカフェや、喫茶店の需要を取り込んでいるともいわれている。

 「淹れたてのコーヒーが安く楽しめて、ついでにほかの商品も買っていける。そんなコンビニの利便性の高さが利用者にとっては魅力なのでしょう」(タリーズコーヒージャパン株式会社)

  コンビニとカフェチェーンが揃って入っているテナント施設では、カフェの客足が減少傾向となったところも。

  とはいえ、カフェチェーンも負けっぱなしではいられない。持ち帰り客が中心のコンビニコーヒーに対し、空間や居心地のよさなどを全面に押し出す戦略を展開中だ。

  過去最大の店舗改装に乗り出したのは、大手カフェチェーン、ドトール。同社広報IR担当さんが言う。

 「店内にミラーを多用することで閉塞感をなくし、広がりや奥行きを演出しています。また、店舗ごとの利用状況を調査し、パソコンや勉強などの“ワークタイム利用”や、落ち着いた時間を過ごす“ゆったり利用”などに分け、それに応じた客席作りをしています」

  タリーズも、「コミュニティーカフェ」をテーマに、利用客に親しまれる空間を作ろうとしている。

 「ママ世代が多く利用する店舗では、保育園のようにスタッフが絵本の読み聞かせをして、お子さん連れのお客様が立ち寄りやすくしています。シニア世代に向けて、コーヒースクールを月に8回開催している店舗もあります」(前出・山口さん)

  仁義なきコーヒー戦争は冬空の下、まだまだ熱い闘いが繰り広げられそうだ。


■先日、米国立がん研究所から延べ40万人の男女を13年間(最長14年)追跡した調査結果が発表された。テーマは「コーヒーと死亡率」。

 報告によると、1日4~5杯のコーヒーを飲む男性は総死亡リスクが12%、女性は16%低下した。はっきり言って「コーヒー党」の生活習慣は喫煙率、食事の内容、運動習慣とも、お世辞にも良好とはいえなかったにもかかわらず、である。死因別では心疾患、呼吸器疾患、脳卒中、外傷や事故などの死亡リスクが減った一方で、がんは低下しなかった。

 具体的な量は男性で、1日1杯飲む人は総死亡リスクが6%低下、2~3杯で10%、4~5杯で12%低下している。6杯以上のヘビーユーザーは10%の低下。1日複数杯のコーヒーで1割程度は死亡リスクが下がるらしい。1割とはいえ、世界中のコーヒー愛好人口を考えれば影響は凄まじい。

 コーヒーは健康によいか悪いか。このテーマでは以前から論争が続いているが、今回の40万人、13年間追跡という大規模調査の結果には「コーヒー否定派」も沈黙せざるを得ないだろう。ただし、研究者は「コーヒーと総死亡率の低下に直接の因果関係があるのか、対象者がもともと健康だったのかは不明」と慎重な姿勢だ。

 コーヒーはイスラム圏からヨーロッパ圏に伝来し、昔から薬用飲料として珍重されてきた。最近は、アルツハイマー病や2型糖尿病の発症要因になるアミロイドの形成を阻止する作用や、女性ホルモンに似た働きをするコーヒー成分が発見されている。カフェインに注目しがちだが、未知の健康成分がまだあるかもしれない。

 社団法人全日本コーヒー協会の統計では2010年の1人当たりコーヒー消費量は日本が3.4キログラム、米国4.11キログラム。平均寿命は日本男性79.6歳、米国男性は75.3歳。