5月5日はこどもの日、端午の節句,菖蒲の節句、おもちゃの日、わかめの日、手話記念日、自転車の日、薬の日などの記念日です。
◎こどもの日(Children's Day)
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」国民の祝日。
1948(昭和23)年7月公布・施行の祝日法によって制定された。
◇端午の節句,菖蒲の節句
邪気を払う為、菖蒲や蓬を軒に挿し、粽や柏餅を食べる。
「端」は物のはし、つまり「始り」という意味で、「午」は「五」に通じることから、元々「端午」は月の始めのの五の日のことだった。その中でも数字が重なる5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになった。
日本ではこの日、男性は戸外に出払い、女性だけが家の中に閉じ蘢って田植えの前に身を清める神聖な儀式の日だった。
しかし、「菖蒲[しょうぶ/しやうぶ]」が「尚武[しょうぶ/しやうぶ]」と同じ読みであることから、鎌倉時代ごろから男の子の節句とされ、甲胄・武者人形等を飾り、庭前に鯉のぼりを立てて男の子の成長を祝うようになった。
○児童憲章制定記念日
1951(昭和26)年のこの日、子供の権利に関する宣言「児童憲章」が制定された。
○おもちゃの日
日本玩具協会・東京玩具人形問屋協同組合が1949(昭和24)年に制定。
端午の節句に因み、おもちゃや人形のPRの為に設けられた。
関連記念日 •おもちゃ週間 <4月29日~5月5日>
○わかめの日
日本わかめ協会が1983(昭和58)年に制定。
「こどもの日」に因み、子供の成長、発育に欠かせないミネラル、カルシウム等を含んだわかめをたくさん食べてもらおうと設けられた。また、この頃は新わかめの収穫時期でもある。
関連記念日 •こんぶの日 <11月15日>
○こどもに本を贈る日
書籍取次のトーハンが制定。全国の書店でキャンペーンが行われる。
▲国際助産師の日
1990年に日本で開催された国際助産師連盟の国際評議会で制定され、1992年から実施。
○手話記念日
日本デフ協会が2003年3月20日に制定。
手話が左右の五本指を使うことから。
○自転車の日
自転車月間推進協議会が1998(平成10)年に制定。
自転車月間の中の祝日を自転車の日とした。
関連記念日 •自転車月間 <5月1日~5月31日>
•サイクリングの日 <5月22日>
○薬の日
全国医薬品小売商業組合連合会が1987(昭和62)年に制定。
611(推古天皇19)年のこの日、推古天皇が大和の兎田野[うだの]で薬草を採取する薬狩りを催し、これから毎年この日を「薬日[くすりび]」と定めたという故事に因む。
上代五月五日に薬草を取り集めたことで、この日取った薬草は特に効験があるとされた
関連記念日 •くらしと薬の月間 <5月1日~5月31日>
○フットサルの日
フットサルに関する事業を行う株式会社エフネットスポーツが制定。
フットサルが5人対5人で行うスポーツであることから。
○レゴの日
ブロック玩具「レゴ」を販売するレゴジャパン株式会社が制定。
「05」を「レゴ」と読む語呂合せと、「こどもの日」であることから。
■薬の日について
5月5日にはこいのぼりを立て、子供や孫にお小遣いを少しやり、ふろにバスクリンを入れて蓬(よもぎ)餅と柏餅を食べ、食べ過ぎとダイエットに大根おろしを生で食べましょう。
脂っこい焼き魚や焼き肉に大根おろしが添えられているのはこのジアスターゼが大根に多く含まれていて消化を助けるからです。
5月5日はこどもの日。かっては五節句のひとつ「端午の節句」と呼ばれていたが、もともとは薬の日だったことはご存知ですか。この日には健康を願う歴史があった。
五節句は中国唐時代の暦法で定められた季節の変わり目。季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を祓うという目的から始まった。野山に出、鹿狩り(薬剤になる角=鹿茸=をとる)や野草(薬草)摘みを行う薬狩りが行われていた。
この採取した材料で邪気を祓う宴会が催され、これが「節句」になった。
旧暦では5月は午の月。「端」は物のはし。「午」は「五」に通じる。5月5日が端午の節句の所以。
この風習は奈良時代にわが国に伝わり、推古19年(西暦611年)5月5日、天皇が奈良宇陀野で薬狩りを行い(「日本書紀」巻第22)この日が薬の日と呼ばれるようになった。
「中国最古の年中行事記『荊楚歳時記』には人々が長寿や健康を願って菖蒲を用いていたと記されている。菖蒲にはアザロンやオイゲノールという成分が多く含まれており、代謝を良くし、血行を良くするので腰痛や神経痛、冷え性、筋肉痛、リュウマチ、肩こりなどに効果がある」
5月5日は「薬の日」でそれは千年以上も昔の故事に由来します。
611年5月5日、推古天皇は百官を率いて、奈良県の兎田野(うだの)で、鹿茸(ろくじょう・鹿の若い角)と薬草を採取する薬狩りを行なったそうです。その後、薬狩りは恒例行事となり、この日を「薬日(くすりび)」としたと日本書紀に記されています。
兎田野で採取した薬草には、菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)など、薬草独特の香りの強い植物が多く含まれていたようで、こうした香りのお風呂に入浴すると、疫病や邪気を払いこどもの成長と健康をもたらす、と考える風習が今日でも残っています。
「こどもの日」には、菖蒲湯に入ったり、笹の葉で包まれた粽(ちまき)を食べたりした方もいるのではないでしょうか。
地方によっては、菖蒲と蓬を束ねて軒先に挿して飾ることによって、厄除けや無病息災を祈願するところもあるようです。
古くは、「薬玉(くすだま)」を軒先にかけるという事も行なわれました。「薬玉」というと、現在では式典や運動会の際に用いるものが思い浮かびますが、もともとは不浄を払い邪気を避けるものとして簾(すだれ)や柱にかけたり、身に帯びたものでした。沈香(じんこう)や丁子(ちょうじ)などの香りの強い植物を玉にして錦の袋に入れ、糸で飾り、表面に菖蒲や蓬などを添えて、5色の糸を長く垂らしたものを「薬玉」といいました。
これを5月5日に用いたそうです。本来の意味は漢字のごとく、病を遠ざける薬の玉というわけです。
このように菖蒲を用いる「菖蒲の節句」、薬草としても鎮痛・鎮静・健胃に用いたり、浴湯料として腹痛・冷え性にも効果があるそうです。
菖蒲湯のための菖蒲をプレゼントしている薬局もあるようなのでウェブで探してみてはいかがでしょうか。
蓬も薬草で特に女性には良いとされています。
■有名な和歌・万葉集があります。大好きな和歌のひとつです。
蒲生野 滋賀県東近江市
天皇、蒲生野に遊猟したまふ時に、額田王が作る歌
あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る 巻1-20
皇太子の答へたまふ御歌
紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我れ恋ひめやも 巻1-21
紀には「天皇の七年丁卯の夏の五月の五日に、蒲生野に縦猟す。時に大皇弟・諸王、内臣また群臣、皆悉に従なり」といふ。
天智七年(668)五月五日、ここ蒲生野で薬猟が盛大に行われた。
公式風のリクリェーションの場で大海人皇子や諸王は狩を、額田王は薬草を摘んでいた。
別れた元妻(元カノ)にちょっとナンパ気味に声掛けてみたら、元妻(おばあさん)もまんざらでもなさそうである。
「姥桜の私なんかに手を振った(愛情表現)りなんかして、人が見てたらどうするの、ましてや今日は主人も一緒なのよ。照れますことよ」ちょっと頬ほんのり、顔をピンクに染めながら歌を贈ってきた。
さて、どんな風に切り返してくるのかしら?と額田王は心待ち。
すると皇太子が応えます。
「他人様や旦那が見ててもかまわへんがな。今でも俺は別嬪さんのお前のことが好きやネン、今は幸せかいな」。
関西風に漫画的に意訳してみました。
そういうエピソードもあった5月5日の薬草狩りでした。
東近江市の船岡山には、「蒲生野遊猟」の陶板モニュメントと万葉歌碑があります。