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春夏秋冬、風に吹かれて無常の世を漂い、旅する愛しき日々

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輸入関税の95%をなくすTPPの期待と不安

TPPの期待と不安 日本経済に関する一考察

☆彡TPPの目的とは
TPP参加国内における貿易・投資・労働・知的財産などの様々な分野で統一のルールを作り、域内での経済活動・やりとりをスムーズにしようというのがTPPの目的です。

●関税撤廃・モノ・サービスの自由化

 TPPとは「Trans-Pacific partnership」の頭文字をとっています。日本語に訳すと環太平洋パートナーシップ協定といいます。

太平洋を取り囲む、チリ・ペルー・メキシコ・アメリカ・カナダ・日本・ブルネイ・ベトナム・マレーシア・シンガポール・オーストラリア・ニュージーランド、これらの国々が交渉を行なっています。

モノやサービス、投資などが、これらの国々の間でスムーズに行なわれるよう、貿易や投資の自由化に関する協定を結ぶため、交渉を行なっています。TPPの議論の中には、高い関税をどうするかといった問題の他に、国境をこえる投資やサービス貿易に関すること、知的財産の保護、環境や労働の基準に関することなど、多岐にわたる課題について交渉を行なっています。


 TPP参加国内における貿易・投資・労働・知的財産などの様々な分野で統一のルールを作り、域内でのやりとりをスムーズにしようというのがTPPの目的です。


■ 日本政府は20日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で大筋合意した関税撤廃の全容を公表した。

外国と貿易する9018品目のうち、輸入関税の95%をなくす。日本が過去結んだ経済連携協定(EPA)で最も高い自由化率となる。農林水産品はコメや牛・豚肉などを除く51%で発効後即時、最終的には81%で関税がなくなる。日本から対米国などTPP域内への輸出では工業品の99%超で関税がなくなり、アジア太平洋地域での経済活動に大きく弾みがつく。


 日本の関税撤廃率(自由化率)は品目数ベース、貿易額ベースともに95%に達する。これまでのEPAで最も高かった対オーストラリアと対フィリピンのEPAは品目数ベースで88.4%で、これを大きく上回る。

 ただ、日本以外の11カ国は品目数、貿易額ともに99~100%で、日本は12カ国で最も低い。特に農林水産品の撤廃率は81%にとどまり、日本以外の11カ国平均の98.5%を大きく下回った。

 甘利明経済財政・再生相は20日午前の閣議後の記者会見で「全体的にバランスはとれている」と総括した。コメなどの重要5項目も「コア(核)部分はしっかり守ることができた」と語った。


 森山裕農相は農林水産品の関税撤廃率が81%だったことについて「関税撤廃の圧力が極めて強かったTPPにおいて、(撤廃を免れた率が)19%という群を抜いて高い結果になっている」と交渉の成果を強調した。

 政府は2328品目の農林水産品のうち、コメや牛・豚肉、乳製品などを重要5項目として、関税撤廃の例外として保護する「聖域」として交渉してきた。

 重要5項目は全体で586品目あるが、輸入実績がないケースや、国内生産者への影響がないと判断した約3割にあたる174品目は関税をなくす。ソーセージ、粉チーズなどの関税は最終的にゼロになる。

 

 野菜は主要100品目すべての関税がなくなる。重要5項目以外の農林水産物で関税が残るのは、小豆など雑豆、コンニャク、シイタケ、ヒジキ、ワカメなど31品目に限られる。

 工業品は既に多くの品目で輸入関税がないが、発効時に95%の品目で関税がなくなり、最終的にはすべての品目で撤廃する。

 政府は農産品を中心に関税撤廃などの影響を評価したうえで、11月中にもTPP対策をまとめる方針だ。コメや牛・豚肉など重要5項目への影響を軽減する対策のほか、農地集約など競争力強化につながる対策も検討する。

 一方、日本からの輸出品にかかる関税では、鉱工業品の87%が協定発効後すぐに撤廃される。協定発効後30年目までには99.9%の品目で関税が撤廃される。

 米国は乗用車にかける2.5%の関税を協定発効から25年目に撤廃する。バスは2.5%の関税を10年目、トラックは25%の関税を30年目にゼロにする。化学製品には最大6.5%の関税を課してきたが、一部を除いてほとんど即時撤廃する。米国は牛肉やコメにかける輸入関税も最終的になくす。

☆彡身近な食品はどうなる?

TPPの発効によって関税が下がる食品として次のようなものがあります。

▽コメ:アメリカとオーストラリアを対象に関税がゼロの輸入枠を設定したことで、価格の安い主食用のコメが手に入りやすくなる可能性があります。

▽牛肉:現在38.5%の関税は、16年目以降は9%になります。単純な計算では、アメリカから仕入れた輸入単価1キロ当たり1600円のロース肉の場合、16年目以降の関税はいまより472円安くなります。このロース肉をスーパーの店頭で100グラム300円程度で販売したとすると、単純計算で250円程度に値下がりすることになります。

▽マグロは現在3.5%の関税が11年目以降は撤廃。

▽ちくわなどの練り製品に使われる「すけとうだらのすり身」や明太子などの原料になる「たら類の卵」もすぐに撤廃されます。

▽輸入ワインについては1リットル当たり125円、または15%のいずれか低いほうの関税が適用されていますが、協定の発効後8年目以降は関税が撤廃。これまで自由貿易の協定を結んでいないアメリカ産とニュージーランド産のワインが関税撤廃の恩恵を受けそうです。

▽輸入されたチョコレート菓子には現在10%の関税がかけられていますが、関税がかからない輸入枠設定。この枠で輸入されるとチョコレートは10%割安に。

▽果物では「ぶどう」はすぐに撤廃、「さくらんぼ」は6年目、「オレンジ」は8年目、▽「りんご」と「パイナップル」は11年目に撤廃。


▽牛タン
国内に供給されている牛タンは、97%が輸入で、そのうち99%が、TPPの参加国か­ら輸入されているので消費者側からは、仙台名物の牛タンなど­、数年後に値下がりが期待できる。

★今までは消費者の観点から見てきましたが逆に生産者の観点から見るとどうなるのでしょうか


TPPは農業の転換点に

●生産者は品質向上と差別化がカギ

日本の農業にとって今回の合意は大きな転換点になります。

農協改革のときも指摘されましたが、これまで農業は消費者のニーズを考えなくても「作れば売れる」環境がありました。これは、高い関税と補助金で手厚く守られてきたことが大きな要因です。この関税が今回のTPPで撤廃または削減されることになります。海外産の牛肉や乳製品などは、より対等な条件のもと、日本の農産物に勝負を挑んでくることになります。

海外産とすみ分けられるもの、鮮度にこだわる高級品種の生産に切り替える、海外輸出に打って出る・・・創意工夫があれば差別化を図ることは十分可能だと私は思います。

また、政府は影響を受ける農業分野で支援策を本格的に検討します。ただ、その使いみちは、創意工夫を後押しするものであるべきです。かつてのウルグアイラウンド対策のときのように、一律バラマキ型では農業の転換ははかれないと思います。


統一ルールで大競争時代へ

転換点を迎えるのは、工業やサービスの分野も同じです。


電子商取引(インターネット通販などのルール)や国有企業規律(国有企業を不公平に優遇しないルール)などは、WTO・世界貿易機関にもない先進的なルールが定められました。マレーシアやベトナムなど、公共事業への海外企業の参入に慎重だった国も規制を緩和し、日本企業が参入しやすくなります。

今後も成長が見込まれるアジア市場で統一ルールが作られることの意義は、決して小さくありません。安心して海外進出できる環境が整えば、計画を立てやすくなり、ビジネスチャンスが広がります。

一方で、チャンスが広がるのは日本企業だけではありません。12か国どこにでもチャンスは平等にあり、日本国内でベトナムの企業が成功を収めることもあるかもしれないのです。

5年という長い期間をへて、ようやく整うことになった枠組み。これを日本が経済を成長させるきっかけとすることができるのか、企業や人々のやる気と迅速な行動にかかっているように感じます。

■TPPの本質は経済活動全般におけるルール作りなのです。

報道では農産物の関税の話、自動車部品などの貿易における関税ばかりが取り上げられ、日本の農業を守るとか、食品価格が下がるとかということばかりを取り上げられていますが、それらはTPPにおいてはほんの一部なのです。

物事にはメリットとデメリット、陰と陽、プラスとマイナスの部分が必ず存在するものです。

関税撤廃により消費者は物を安く買えるようになりますが一方ではそのことにスムーズに対応できない企業(大小)も出てきます。

これから更に日本経済は激動の時代を迎えようとしています。


これからの日本の雇用が変わる?

①海外企業の日本誘致

②日本の雇用形態の変化

安倍政権の経済政策の柱に海外企業の日本誘致があります。海外資本の積極的な取り込み、日本への投資を誘導するものです。

なぜ今まで海外企業は日本に本格的に進出してこなかったのか、それは他国と比べて高い法人税にあります。これに関しては、政府は法人税減税を推し進める姿勢を見せています。法人税を韓国以下にすることを目標としています。

今よりも10%以上下げることになりますね。

そしてもうひとつ重要なことがあります。それが日本の雇用形態を変えることです。

日本ではいったん従業員を雇ったら、会社が倒産しない限り解雇することができません。それが海外企業の日本進出の大きなネックとなっているのです。

企業にとって最も重い固定費は人件費です。日本撤退となったとき、人の問題で身動き取れないということもあります。

岩盤規制と呼ばれるもののひとつが「雇用」です。「農業」や「医療」がほかの岩盤規制です。

その岩盤規制を打ち破るにはかなりの抵抗があるので、安倍政権肝煎りで導入した国家戦略特区で、雇用規制を緩和することにしました。解雇規制の緩和、つまり、解雇を金銭で解決するというものです。

非正規雇用の問題では自由な働き方と表現し、ゆとりある働き方をイメージさせる感じです。
第一次安倍内閣では『再チャレンジ』という言葉を用いていました。

派遣法の改定で派遣の「臨時的・一時的」原則が崩壊

雇用に関しては、今国会で派遣法が改定されました。

そもそも派遣は「臨時的・一時的」という原則に基づくものです。
派遣法が制定されたのは1985年で、当時派遣は「原則禁止」で、通訳など専門性の高い業務だけを例外的に認めていました。

1999年に対象業務が原則自由化となり、2004年に製造業への派遣が解禁されるなど、規制は大幅に緩和されてきましたが、この「臨時的・一時的」という原則は守られてきました。

今までは同じ仕事で派遣社員を受け入れられるのは最長3年でした。1年契約で派遣を受け入れ、延長措置で3年間だけ派遣社員受け入れを認めてきましたが、その後は同じ業種では会社側は派遣社員を受け入れることができず、その業務を廃止するか正社員が引き継ぐことになっていました。

ただ、法律で定められている「26業務」だけは、3年を超えても無期限で派遣社員を受け入れることができました。「26業務」にはソフトウェア開発、通訳や秘書、事務、財務処理、案内、受付、駐車場管理などがあります。

今国会で通った改正派遣法では、この「26業務」で区別するのをやめて、すべての業種で派遣社員受け入れ期限を3年としました。

今までは「26業務」以外の仕事では3年経過後は派遣社員を受け入れることはできませんでしたが、改正派遣法で、人を変えれば、その業務を廃止するか、正社員が引き継ぐことなく、派遣社員を受けいれることができるようになりました。

ある業務でAさんを派遣社員と受け入れ、3年経てばBさんと契約して、Aさんが行っていた業務をしてもらうことができるのです。

一方派遣期間無期限だった「26業務」についていた人は、3年で派遣契約は切れることになります。派遣期限が無期限の「26業務」につくため資格を取り、勉強してきた人たちは大変です。

ただし派遣会社が雇用期間に定めがない「無期雇用」の契約を派遣労働者と結んでいる場合は派遣期間を制限しないことにしました。無期雇用の派遣労働者は、3年という縛りはなく、ずっと派遣先で働くことができます。

ただ、今は派遣労働者の8割以上は雇用期間が限られる「有期雇用」です。それに無期雇用といっても正社員ではありません。定期昇給もボーナスもありません。雇う側は、正社員ではなくずっと契約社員を雇うことができることになりますね。

派遣は「臨時的・一時的」が原則としていたものが崩れたのです。


国際的な労働競争のなかで緩和される解雇規制

「限定社員」という制度もあります。これは産業競争力会議や規制改革会議でルール整備が提案された、安倍晋三首相の経済政策“アベノミクス”の成長戦略の一つで、仕事や勤務地などを契約で限定するもので、非正規雇用者と正規雇用者との中間とも言われています。

給与は通常の社員よりかは低いですが、転勤はなく、職種変更もなくなります。ただし解雇しやすい要素があると指摘されています。

例えばある事業所で非正規社員を限定正社員にした後、経営環境が悪化して事業所を閉鎖したとします。契約で働く場所をその事務所に限定していれば正社員より解雇しやすくなりませんかね。

「ホワイトカラー・エグゼンプション(残業代ゼロ)」というのもありますね。

このような労働環境の変化の後に、今回の解雇規制の緩和が行われるのです。

いよいよ正社員もうかうかとしていられなくなるわけです。

これらはTPPのための「露払い」と揶揄する人もいます。

TPPにより国際的な雇用の流動化が始まります。日本の労働者は、海外の労働者と仕事を取り合うことになるのです。同一労働同一賃金って言いますが、低い賃金に合わすとなるとどうなるでしょう。海外労働者は、職種にもよりますが、単純労働の場合はおそらく、日本人よりも賃金は低いと思われます。

労働競争は起こるでしょうし、その範囲は日本国内だけというよりかは世界に広がるでしょうし、その競争の中で解雇規制は緩和されていくのでしょう。

日本人が労働競争に勝つためには、付加価値を生み出すことができるようになることが重要です。

逆の面もあります。
自動車産業は関税撤廃により海外輸出が盛んになり、生産拠点を海外に多く作られます。
したがって雇用の維持拡大が行われ日本経済の活性化に追い風となります。

日本経済はもはやあらゆる面において規制がなくなり、自由化されるという未曽有の激動期に突入することになります。

地球全体の流れ(マクロ経済)として把握しておかなければ日本丸はソフトランディングは困難となり、崩壊しまいます。

人・モノ・金・サービスといったあらゆる面において日本は早急に競争力を身に着ける必要に迫られています。

★岩盤規制
がんばん‐きせい【岩盤規制】

役所や業界団体などが改革に強く反対し、緩和や撤廃が容易にできない規制。
[補説]1980年代以降、経済成長の観点から多様な分野で規制緩和が行われた中で、既得権益を持つ関係者の強い反対にあって問題の解決が後回しにされた規制を特に言い、医療・農業・教育・雇用などの分野にみられる。

岩盤規制は、日本において、省庁(役所)や業界団体などが改革にそろって強く反対し、緩和や撤廃が容易にできない規制のことをいいます。これは、医療・農業・教育・雇用などの分野に多く見られるもので、新たな参入や規制緩和を嫌う既得権益層が、規制官庁や族議員と組んだ「三位一体のスクラム」がその正体と言われます。

一般に既得権益に守られた「岩盤規制」の見直しは、成長戦略の柱となるものですが、日本では1980年代以降、経済成長の観点から多様な分野で規制緩和が行われてきた中で、この岩盤規制だけは既得権益を持つ一部の関係者の強い反対にあって、問題解決が長年後回しにされてきました(歴代政権は、支持団体に配慮して、選挙の度に問題を先送りしてきた)。

なお、岩盤規制を突き崩す手段として、地域限定で規制緩和を行う「戦略特区」の活用などがありますが、その成功のカギは「いかに中身を骨抜きにされない」かであり、時の政権の不退転の覚悟が必要となります。

★26業務

Q:政令26業務ってどんな業務ですか?

Answer:


「専門的な知識・技術」などを必要とする、派遣法施行令で定められた26種類の業務のことをいいます。

 派遣法施行令第4条で定められた26業務のことをいいます。業務を迅速かつ適確に行なうために専門的知識や技術などを必要とする業務、または特別の雇用管理を必要とする業務のことをいいます。

派遣受入期間の制限はありませんが、同じ業務に3年を超える派遣労働者がいて、新たに労働者を雇い入れようとする場合は、派遣労働者に直接雇用を申し込む義務が発生します。

※専門26業務
1)ソフトウェア開発 2)機械設計 3)放送機器等操作 4)放送番組等演出 5)事務用機器操作 6)通訳・翻訳・速記 7)秘書 8)ファイリング 9)調査 10)財務処理 11)取引文書作成 12)デモンストレーション 13)添乗 14)建築物清掃 15)建築設備運転・点検・整備 16)案内・受付・駐車場管理等 17)研究開発 18)事業の実施体制等の企画・立案 19)書籍等の制作・編集 20)広告デザイン 21)インテリアコーディネーター 22)アナウンサー 23)OAインストラクション 24)テレマーケティングの営業 25)セールスエンジニアリングの営業 26)放送番組等における大道具・小道具

 
労働者派遣法の施行令で定められた「派遣期間制限の無い26種類の業務」のことを指す。

事務用機器操作業務(5号業務)が全体の約4割を占める。さらに財務処理業務(10号業務)、取引文書作成業務(11号業務)、ファイリング業務(8号業務)の順でつづき、この4つの業務で全体の3分の2を占める。

26業務は以下のとおり。

ソフトウェア開発、機械設計、放送機器等操作、放送番組等演出、事務用機器操作、通訳・翻訳・速記、秘書、ファイリング、調査、財務処理、取引文書作成、デモンストレーション、添乗、建築物清掃、建築設備運転・点検・整備、受付・案内・駐車場管理等、研究開発、事業の実施体制の企画・立案、書籍等の制作・編集、広告デザイン、インテリアコーディネータ、アナウンサー、OAインストラクション、テレマーケティングの営業、セールスエンジニアの営業・金融商品の営業、放送番組等における大道具・小道具

平成27年9月30日より、26業務(通称)という業務の分類は無くなります。
ただし、9月30日より前に締結された労働者派遣契約で、26業務としての契約した場合は、その契約が終了するまでの間は、26業務としての契約となります。