氷の芸術「氷筍」が出現 喜多方・山都で見学ツアー
喜多方市山都町の山中の洞穴で冬期間、出現する氷の柱「氷筍(ひょうじゅん)」を見学するツアーが15日に開かれ、氷の芸術が見学者を魅了した。同市山都地区グリーン・ツーリズム推進協議会の主催。
氷筍は洞穴の天井から水滴が落ち続け、地表が氷点下になると、現れる造形物。山都地区の山中で冬の間、条件がそろえば見ることができる。氷筍は昨年、同協議会が「山都七不思議」に認定し、ツアーは認定後では初めて。
見学者は同地区の雪の龍ノ山稜線(りょうせん)を約2時間かけて越え、山中の大小2カ所の洞穴を見学。大きな洞穴には約200本の氷筍ができていた。高さ約1.5メートルにまで成長した氷筍もある。
雪山の洞窟で天井から落ちた水滴が凍り、地面からタケノコのように伸びる珍しい自然現象「氷筍(ひょうじゅん)」の見学ツアーが15日、喜多方市山都町の龍ノ山で催された。県内外から参加した約60人は急斜面の豪雪をかき分けながら約2時間かけて登り、薄暗い洞窟の中で大小100本以上の氷筍が輝く幻想的な光景に感嘆の声。
主催した山都地区グリーン・ツーリズム推進協議会によると、氷筍は常に水滴が落ち、下の地表の温度が0度以下という環境条件が続かないと出現しない“自然の芸術品”。
氷筍に関する問い合わせは同協議会 電話0241(38)3831へ。
★氷筍(ひょうじゅん)とは洞窟に発生する逆さの氷柱である
特徴
−3度程度の洞窟内で発生する。
上から滴り落ちた雫が瞬時に凍りついたもので、タケノコ(筍)のような形状をしていることからこの名で呼ばれる。
数千本単位で発生する。
氷筍リンク
氷筍は少しずつ滴り落ちた水が凍って形成される為、ほぼ完全な単結晶となっている。そのためよく滑る氷としてスケートリンクの氷に活用されている。輪切りにした氷筍を敷き詰めてリンクとする。1998-99年のシーズンに長野五輪スピードスケート会場のエムウエーブで製作された[1]。
その他
形成過程としては鍾乳洞の石筍と似ている。