日本、長寿世界一を維持 平均84歳
世界保健機関(WHO)は13日、2015年版の「世界保健統計」を発表、13年の男女合わせた日本の平均寿命は84歳で、前年に続き首位を維持した。
男女別では日本の女性の平均寿命が87歳と首位だったが、男性は80歳で、サンマリノ(83歳)やシンガポール(81歳)などを下回った。
世界の平均寿命は71歳で、女性は73歳、男性は68歳だった。1990年に比べ、男女ともに6歳伸びた。
男女合わせた平均寿命が最も短かったのは西アフリカのシエラレオネで46歳。レソトが50歳、中央アフリカが51歳、アンゴラとチャド、コンゴ(旧ザイール)がそれぞれ52歳と、依然としてサハラ砂漠以南のアフリカ諸国で平均寿命の低さが目立っている。
■2014年版の「世界保健統計」
「世界保健統計」はWHOが毎年発行している報告書で、WHO加盟国について最新の保健統計データを提供しています。
今年の統計からは、世界的潮流のひとつである急激に進む人口の高齢化が浮かび上がっています。ここ数十年の間に、世界は平均寿命において大きな躍進を遂げました。
2012年に生まれた子どもの世界平均寿命は、女の子で72.7歳、男の子で68.1歳となっています。これは、1990年に生まれた子どもの世界平均寿命と比べて、6歳も長くなっています。
日本は、WHO加盟国の中で世界一の長寿国となっています。
日本人女性の平均寿命は世界最長で87.0歳となっており、2位スペイン、3位スイス、4位シンガポールと続いています。
日本人男性の平均寿命は世界第8位(80.0歳)で、上位9位の国々において男性の平均寿命は80歳を超えました。
我々は皆、長く生きることができるようになりました。しかし、長寿を享受できるかどうかは、生まれた場所に左右されるのも事実です。
特に低所得国は、1990年から2012年の間で大きな進歩を遂げました。1990年には51.2歳であった低所得国の平均寿命は、2012年には63.1歳に伸び、約9年も長くなりました。しかしながら、低所得国の間での健康における格差は拡大しています。世界には男女ともに平均寿命がいまだ55歳以下である国が9カ国あり、すべてアフリカ・サブサハラ地域の国々です。
■オマケの付録
●「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」
読み方
「じんかんごじゅうねんげてんのうちをくらぶればゆめまぼろしのごとくなり」
人間世界の50年間は、天界の時間に比すれば一瞬のまぼろしに過ぎない、ということ。幸若舞「敦盛」の一節。
下天とは天界の最下層の天であり、六欲天の四大王衆天のことだそうです。
「人間五十」という言葉は、その後一人歩きして、単に寿命を表現することも多く、「人生五十といわれますが、最近では人生八十というように長命になっています」などと使われます。
現在の生涯設計セミナーなどでは、必ずといってもよいほど講師が引用しているのですが、残念ながら「五十年間を力一杯生きよう」という様に使われず、「老後を楽しく、豊かにしよう」という生き方を説くときなどに使われているようです。
●「人間は四十にて死なんこそめやすかるべけれ」と徒然草の中で述べた
兼好は七十歳くらいまでも生きました。