サッカーの女子ワールドカップカナダ大会で、大会連覇に挑む日本代表の「なでしこジャパン」は、準々決勝でオーストラリアに1対0で勝ち、2大会連続でベスト4に進みました。
カナダ中西部のエドモントンで行われた準々決勝で、日本は、この大会で初めて、前の試合と同じ先発メンバーで臨みました。
日本は序盤からキャプテンの宮間あや選手を起点に、サイドや相手の守りの裏を狙う攻撃で押し気味に試合を進めましたが、得点は奪えず、前半は0対0で折り返しました。
後半も、守りを固めるオーストラリアを圧倒しますが、なかなか得点は奪えず、27分にスピードがあるフォワードの岩渕真奈選手を投入して、さらに攻めました。
そして、42分のコーナーキックから宇津木瑠美選手が流したボールを岩清水梓選手がシュートし、相手にはじかれたこぼれ球を、さらに岩清水選手がパスし、岩渕選手が待望の先制ゴールを決めました。岩渕選手はワールドカップで初得点です。
日本はオーストラリアの反撃を抑えて、1対0で競り勝ち、2大会連続のベスト4進出を決めました。
7月2日(木)日本時間 08:00 日 本 - イングランド エドモントン
日本の準決勝は日本時間の来月2日(午前8時)に行われ、地元カナダを破ったイングランドと対戦します。
※なでしこ対オーストラリアの出場メンバー2015年6/28日
【日本】
18 GK海堀あゆみ(INAC神戸)
19 DF有吉佐織(日テレ)
3 DF岩清水梓(日テレ)■(前27)
4 DF熊谷紗希(リヨン)
5 DF鮫島彩(INAC神戸)
6 MF阪口夢穂(日テレ)
→(後45)10 MF澤穂希(INAC神戸)
13 DF宇津木瑠美(モンペリエ)
9 MF川澄奈穂美(INAC神戸)
8 MF宮間あや(岡山湯郷)
11 FW大野忍(INAC神戸)
→(後27)16 FW岩渕真奈(Bミュンヘン) G(後32)
17 FW大儀見優季(ウォルフスブルク)
【オーストラリア】
1 GKウィリアムズ
9 FWフォード
5 DFアレウェー
14 DFケネディ
7 DFケートリー
19 MFゴリー
→(後31)23 FWヘイマン
8 DFケロンドナイト
10 MFバンエグモンド
11 FWデバンナ
→(後22)2 FWクラマー
17 FWサイモン
→(後44)3 FWサイクス
20 FWカー
佐々木監督「粘り強く 最後しとめてくれた」
佐々木則夫監督は「よく選手が頑張り、粘り強く、最後はしとめてくれました。岩渕選手は、ドリブルが効くと思って投入しましたが、最後は混戦からしっかり決めてくれた」と試合を振り返りました。
そして、準決勝に向けて、「今やっていることを継続して、目の前の相手をしっかり見て、皆さんと一緒にファイナルに行きたい」と意気込みを述べました。
岩渕「決められてよかった」
途中出場で先制ゴールを決めた岩渕真奈選手は「素直にうれしいです。本当に時間がないなかでの出場だったので、とにかく得点を取りたいと思って入りました。大事なところで決められる選手になりたいと思っていたので、決められてよかったです」と笑顔を見せていました。
キャプテンの宮間あや選手は「試合の途中から、気持ちの強いほうが勝つと思っていて、自信はありました。コーナーキックがよく取れていましたし、先制点が入った場面は、ゴールが入る予感がありました。みんなたくましくて、頼れるチームメートです」と話していました。
そして、準決勝に向けて「ここまで来たら、きょうのような試合になると思います。気持ちが強いほうが勝つと思うので、気持ちを引き締め直したい」と話していました。
日本代表の守備を統率するディフェンダーの岩清水梓選手は「暑くて、本当にタフな試合だったが、最後までみんなで集中力を持って、勝つことができてよかった。
相手の立ち上がりからの勢いを警戒していたが、自分たちがボールを動かすことができると、選手どうしで声をかけ合って、試合を優位に運ぶことができた。延長に入る覚悟をしていたが、試合後、みんなは、90分で勝てそうだという感覚だったと話していた」と振り返りました。
そのうえで、次に向けては、「何とか難しい試合を勝ち抜いてきて、徐々に自分たちのサッカーをできている場面も多くなったので、次も日本らしいサッカーを見せたい」と話していました。
宇津木「90分気持ち継続できた」
オーストラリア戦で攻守にわたって活躍し、この試合の最優秀選手に選ばれたミッドフィールダーの宇津木瑠美選手は記者会見で、「チーム全員がやるべきことをやり、みんなで連動して相手を追い込んだ結果、自分が相手のボールを取るチャンスができた。本当に暑かったので、気持ちを90分間保つことが難しかったが、勝てたということは自分たちがそれを継続できたということなのでよかったと思う」と話し、勝利にほっとした様子でした。
フィジカルを生かした守備で相手の攻撃の芽を摘み、攻撃では左足から巧みなパスを繰り出し、この試合の最優秀選手に選ばれたMF宇津木瑠美(26)は「最後は気持ちしかなかった。最後はそれに尽きる。
MVP? 自分はボランチとして(ボールを)取るところで、目立つところではあったので。自分からしたらみんながMVP。日本の持っている技術が世界に通用することを発揮できたのが良かった。準決勝? 気持ちは切らさないけど、(間隔が)3日間あるのでリフレッシュして、体と心をクリアにして、もう一度集中しなおせるようにしたい」と話した。
●オーストラリア監督「立ち上がり20分で消耗」
オーストラリア代表のスタチッチ監督は試合後の会見で、「日本はボールを保持し、忍耐力とテクニックでわれわれを上回っていた。特に立ち上がりの20分間は、日本のパス回しを追いかけてエネルギーを消耗してしまった。
再三、ボールを奪われてピンチを招くなど、われわれには忍耐力と判断力、それに冷静さが欠けていた。日本のほうが多くのチャンスを作ったし、より優れたチームが勝ったということだ」と疲れた表情で振り返りました。
そして、「日本の選手の多くは5年から10年にわたって一緒にプレーしているので、チームとして融合しているのに対し、オーストラリアは20代前半の選手が多く、成長の余地は大きい。今大会の選手たちを誇りに思うし、将来は最高のチームといい勝負をするだけでなく、勝ちたい」と雪辱を誓っていました。
■なでしこ、岩渕が後半42分に決勝ゴール!豪州を下し4強進出
女子W杯カナダ大会・準々決勝(27日、日本1-0豪州、エドモントン)2連覇を狙う「なでしこジャパン」(FIFAランク4位)が、4強進出をかけ、豪州代表(同10位)と対戦。後半42分、途中出場のFW岩渕真奈がセットプレーから混戦の末、右足シュートを決め1-0で勝利。2大会連続の準決勝進出を決めた。
07/01(水) 17:00 08:00 日 本 - イングランド エドモントン
岩渕は「素直にうれしいです。なでしこではゴールが少ないので、これからも大事なところで決められる選手になりたい」と笑顔をみせた。
佐々木監督は「根気強いなでしこのサッカーが実を結びました。岩渕は混戦からしっかり決めていただき良かった」と後半27分に投入した岩渕の活躍に目を細めていた。
佐々木則夫・日本女子代表監督の話
「根気強い、なでしこジャパンのサッカーが実を結んだ。選手たちはよく頑張った。岩渕は混戦からしっかり決めてくれた」
※直近のなでしこジャパンとイングランドの対戦成績 日本の1引き分け1敗
△2013/06/26 日本 1-1 イングランド [親善試合]
○2011/07/05 日本 0-2 イングランド[ワールドカップグループリーグ]
なでしこジャパンはイングランドに対して 1引き分け1敗ですがFIFAランキングでは日本は4位でイングランドは6位と上位ですし、勝ちパターンが身に着いています。
必ずいい結果を生んでくれると思います。フレフレなでしこ~
2連覇目指し頑張れ! なでしこジャパン!!