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軽減税率は2017年4月の導入時から、生鮮食品と加工食品を合わせた食品全般を対象にする方向

政府・与党は9日、消費税率を低く抑える軽減税率について、2017年4月の導入時から、生鮮食品と加工食品を合わせた食品全般を対象にする方向で調整に入った。

 食品に充てる財源は8000億円から1兆円規模となる。安倍首相は9日、首相官邸で自民党の谷垣幹事長と会談した。谷垣氏は同日午後、公明党の井上幹事長と会談し、詰めの協議を精力的に行う考えだ。

 首相と谷垣氏の会談には、菅官房長官も同席した。会談後、谷垣氏は記者団の問いかけに答えなかった。

 酒類や外食を除いた食品全般が対象になると、野菜や精肉、鮮魚など生鮮食品から、豆腐、漬けもの、レトルト食品などの加工食品まで幅広い食品が、消費税率が10%に上がった後も8%に据え置かれることになる。
 


■必要な財源は1兆円程度とみられる。
軽減税率をめぐる自民、公明両党の協議は対象品目などをめぐり難航していたが、来夏の参院選での公明党との選挙協力を確実にするため、自民党が譲歩を迫られた格好だ。

 自民、公明両党は9日の与党税制協議会で28年度税制改正に関し、軽減税率を除く部分について大筋で合意した。両党は10日までに28年度与党税制改正大綱をまとめる予定だったが、軽減税率の決着を待って正式に決定する方針。

 軽減税率が導入され、複数の消費税率が併存するのは日本で初めて。実現すれば通常の税率が10%になっても、野菜や鮮魚といった生鮮食品のほか、パンや総菜といった加工食品まで食料品全般が8%に据え置かれることになる。

 安倍晋三首相は9日、自民党の下村博文総裁特別補佐と官邸で会談し「ぜひ10日までに自民、公明両党でまとめてほしい」と述べ、早期決着を望む考えを示した。これに先立ち首相は谷垣禎一幹事長とも会談し、軽減税率の財源や対象品目について意見交換した。

 谷垣氏は首相との会談後、公明党の井上義久幹事長と東京都内のホテルで断続的に協議。対象品目に軽減税率導入当初から加工食品を含めるかどうかなどについて調整を続けた。

 軽減税率をめぐっては、導入に積極的な公明党が対象品目を1兆円規模の財源が必要な「生鮮食品と加工食品」にするよう主張。自民党はこれに難色を示し、導入当初は財源が約3400億円で済む「生鮮食品」に絞った上で段階的に拡大する案を示し、協議は平行線をたどっていた。


★軽減税率について

標準税率より低く抑えられた税率のこと。低所得者の相対的な負担割合を緩和する効果がある一方で、対象品目の線引きが難しいなどの課題もある。

日本の消費税にあたる付加価値税をいち早く導入した欧州では、食料品などに軽減税率を設け、消費者の税負担を軽くしている。

2013年1月現在、日本では軽減税率は導入されていないが、消費税増税に伴い、食料品などの生活必需品への同税率の適用について議論が進められている。


暮らしに欠かせない食品などに課す消費税率を低く抑える措置。安倍晋三首相は2017年4月の消費税率引き上げと同時に導入する方向で議論するよう指示。自民党と公明党が軽減対象の品目などを協議している。


軽減税率は標準よりも低く設定された税率。間接税の代表的存在である消費税には、所得が少ない人ほど、所得に対する税負担の比率が大きくなる逆進性がある。その負担を和らげるため、生きるうえで必要不可欠な食料、医薬品などの生活必需品に対する税率を軽減させるべきであるとの議論がある。

消費税率の高いヨーロッパ連合(EU)では過半の国で軽減税率が導入されている。たとえば2012年時点のフランスでは、標準税率19.6%に対し、宿泊や外食、調理済食品、保険適用外の医薬品などは7%、食料品、書籍などは5.5%、新聞・雑誌、保険適用内の医薬品などは2.1%というように、複数の軽減税率を設けている。

日本では2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げる。
その際に軽減税率を導入するべきかどうか検討された。2013年(平成25)年初時点では、安倍政権は軽減税率導入を見送り、その分、低所得者に対しては税負担増の痛みを抑えるため定額給付金を支払う仕組みを導入する方針である。

ただし2015年10月に10%へ引き上げる際の軽減税率導入については議論が継続する。なお日本新聞協会や日本書籍出版協会などは、国民があまねく知識を得られるようにするために新聞、書籍、雑誌に軽減税率を適用するよう求めている。


日本では、2017年4月に一般消費税の税率が8%から10%に引き上げられる予定であるため、低所得者層の負担軽減などの観点から、食料品などの生活必需品について軽減税率を適用することが求められている。

日本では、1989年に消費税が導入されて以来、ほぼ全ての商品やサービスについて同一の消費税率が適用されてきた。一部の地代、保険料、学校教育に要する授業料など消費になじまない品目について、例外的に非課税とされたものもあるが、消費税についての軽減税率は存在しなかった。

しかしながら、消費税は消費に伴って課される。また、所得が低いほど、高所得層に比べて所得のうち消費に使われる割合が大きいと考えられる。このため、低所得層に、より重い負担を強いる逆累進的な税制であるとされている。

日本では税負担の公平性という観点から、所得税は高所得層により高い負担を求める累進課税となっており、法人税も一定規模以下の中小企業には軽減税率を定めている。また、EUを始めとする先進諸国では20%内外の付加価値税が課されているが、食料品などについては軽減税率が適用されている場合が多い。

こうしたことから、与党内でも消費税を10%に増税するのに伴って軽減税率を実現すべきとの声がある。消費税増税1%当たり税収増2兆円といわれるなか、軽減税率に反対する意見の強い政府税制調査会の調べでも、米、みそ、しょうゆの3品目を減免すると、税率1%当たり200億円、酒と外食を除く全ての食料品を減免しても税率1%当たり6300億円に過ぎないとされる。

増税による負担の増加に対して、国民の大多数は軽減税率の実施を望んでいる。このほか、新聞や出版物に対して軽減税率適用を求める声もある。その一方、徴収義務者である事業者からは税率が複雑化することによる事務負担の増大を懸念する声がある。また、国税当局などによれば減免範囲の設定が困難であり、税務執行面からも単一税率を維持することが好ましいとの意見も出ている。